2006年05月18日 更新
「霧切谷」の遊歩道整備が完成
「霧切谷」(きりきりだに)再生の軌跡
よみがえる「歴史街道」
上根と根の谷を結ぶ近道を「霧切谷」といいます。この「霧切谷」について、平成16年度に実施した地域マップづくりのワークショップの中で、遊歩道として整備し、日常的な利用が図れるようにしてほしいという提言が多く寄せられました。
「霧切谷」を遊歩道として整備すれば、上根から「潜龍峡ふれあいの里」を経て本郷までの地域資源を探索できる広域的なルートづくりが可能となります。
「みち」は地域の歴史を語るといわれています。当振興会では、「霧切谷」をこのまま放置すれば、雑木が生い茂り、やがては廃道化すると考え、街道の歴史的風景を消してはならないと保存に取り組みました。
最初はゴミとの戦い・・・
第1回の清掃を平成17年3月19日に実施しました。「霧切谷」は何十年も手入れがされていなかったため、笹木や倒木の除去に少し手間取りましたが、一番の問題は上根側入口から40mあまりのところに不法投棄されたゴミの山があり、これを収集するのに多くの時間と労力を要しました。集めたゴミは約100袋(1トントラック4台分)ありました。
その後、平成17年6月4日、10月8日の作業では、草刈り・道直しを行い、今年3月11日の作業では、ほとんど全線にわたり砕石の搬入を行い、危険箇所への安全柵の工事については専門の業者へ依頼し、その安全柵のペンキ塗り作業を4月23日に行いました。こうした皆さんのご協力により、安心・安全に歩ける遊歩道として「霧切谷」がよみがえりました。
人にやさしい地域づくりの推進
まちづくりは、よく山登りにたとえられます。どの地域自治組織も「住民自治の実現」という頂上を目指していますが、すでに頂上アタックに備えている人、5合目にたどり着いた人、登り口からわずかの麓から見上げている人など、置かれている状況はさまざまです。当振興会も平成15年7月の設立以来、「できることから 楽しくやる」を目標に活動を行ってきた結果、僅かずつではありますが「まちづくりという山」を登り始め、地域住民の当振興会に対する認識と期待は高まってきていると思います。
「霧切谷」の遊歩道整備や「地域マップづくり」などの活動を通じて、自分たちが住んでいる上根・向山にある歴史・文化的に価値のある多くの地域資源を発見でき、着実に地域への「誇り」と「愛着」が育ってきていると思います。
こうした当振興会の活動がきっかけになって、「人にやさしいまちづくり」「人がやさしいまちづくり」が進むことを願っています。
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