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2015年03月17日 更新

市長コラム第39回 「避難を勧告する勇気」と「避難をする勇気」

 今年は3月に東日本大震災が、9月には台風による風水害があり、全国で多くの被災者がでました。安芸高田市としても、この災害を契機に今までの危機管理体制を再検討し、市民の皆さまの危機感を解消することが必要と思います。河川改修等の社会資本を早急に整備する必要はありますが、当面行政ができる対策として、あらゆる災害を想定しての避難体制の確立を図ることが必要と思います。昨年7月梅雨前線による豪雨により、早朝5時災害対策本部を設置し、累計雨量が多い事由から土石流発生の可能性を予知し、午前6時に土砂災害特別警戒区域の学童・地域住民1168人に対し避難勧告を出しました。同地区はこれまで崩壊があまり無い地域で、空振りを考えると、大変勇気がいりましたが避難勧告を発令しました。住民の皆様にも、戸惑いがあったと思いますが、休校及び避難に協力をして頂きました。その結果、午前9時、吉田高校の裏山が崩壊しましたが、人的災害には至りませんでした。

 私は、行政として、市民の皆さまに、自信を持って避難勧告をする勇気が必要と思います。市民の皆さまには、避難勧告が出されたら、行政を信頼し、速やかに避難する勇気が必要であると確信しています。平素から避難勧告をする基準数値について、関係機関と調整して精度を高めておく必要があります。また、起こりうる災害をパターン化して、市民の皆さまに避難場所・避難経路を解りやすく周知しておく必要があります。市民の皆さんも平素から避難場所・避難経路の確認をして頂くことが大切であると思います。

 今年9月の台風接近により、安芸高田市で自主的に避難された方が3人おられます。避難勧告は出していませんでしたが、大変勇気のある、素晴しい行動だと思います。行政は常に客観的な情報を踏まえ危機を判断し皆さまにお伝えしますが、個々の家の状況については判断をし兼ねます。行政に頼るばかりではなく、自らが防災意識をもち、異常を感じたら直ぐに避難する習慣を身につける事が大切なことであると思います。


 

 

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