2015年09月16日 更新
市長コラム第86回 人生を楽しく
第80回(平成27年4月号)のコラムでも「プラチナ世代」をテーマにしましたが、今回は実践編として再び「プラチナ世代」をテーマにいたします。
日本人の平均寿命は戦後50代前半でしたが、医療技術や食生活の改善により、平均寿命は81〜87歳と大きく変貌しました。人生60年と言われた時代から人生85年と言われる時代です。定年後、長くなった人生をいかに快適に過ごすのかが、大きな課題と言えます。
平均寿命が延びた今、60歳定年を迎えても85歳までには25年あります。また、定年を待たず早めに退職し、新たなスキルを身につける人もおられます。今後とも平均寿命は延びる傾向にあり、これから訪れる「長い坂」の存在に早く気がついて、準備をしておく事が大切と思います。準備を怠ると、前のままの価値観に支配され、新たな変化に対応できなくなります。人生に満足し、上り調子で歩むために、万全の準備をし、人生の終わりを迎えるその瞬間まで、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクする人生を送りたいものです。
ぜひ、皆様には「人生の上昇カーブ」を描いて人生を送って頂きたいのですが、人生には楽しいことばかりではなく、悲しいことや辛いことなどいろいろあります。また、受験・入学・卒業、結婚、子どもの教育、家屋の購入など、いろいろと大きな出来事があります。これまでの出来事を縦軸(エネルギー)、年齢を横軸に山あり谷ありの横線を描いてみて下さい。それが今までの皆さんがこれまで生きて来た証です。
私たちの世代の人生は、周囲を気にして「いい子」になる事にこだわっていたように思われます。いつも100点を求められ、周囲の期待に応えるよう課題が与えられ、頑張って競争を勝ち抜いて、給料・地位・自動車・家・電化製品を手に入れようとしてきました。いい大学に入り、一流企業に就職、定年後退職金でローンを返済する事が成功者の証であるとして、多くの人が信じていました。この事が人生の「正解」でした。
「高度経済成長期」には会社が成長し、多くの人が給料も増え、成功の流れに乗る事が出来ましたが、今日の様に「成熟社会」になると、成功の流れに乗れない人が出てきます。一流大学を卒業しても、一流企業に入れるとは限らない。例え入っても、定年まで勤める上げる事が出来るかどうか分からない時代です。今までの「正解」が「正解」ではない時代が到来してきています。
職場で自分の存在価値を高めても、退職後は他の人が、自分のしていた仕事をこなします。一方で、地域や家族は今までどおり存在します。退職して組織での肩書が無くなった時、地域社会や家族との付き合いがこれまでと同じ様に出来るかは疑問です。「成熟社会」を生き抜くためには、職場も大切でありますが、今以上に「地域」や「家族」との関係を大切にする事が重要だと思います。
私は「正解」のない社会を生きるためには、普段の自己研磨、意識改革、変化に対応する力が必要だと思います。これからの人生を豊かに過ごすため、新しい事に挑戦する。例えば、語学が不得意であっても、真剣に取り組めば高度な語学能力が会得できると思います。家族関係についても、仕事優先の気持ちを変えれば、今以上に趣味の共有が出来ると思います。平均寿命が延びて時間はタップリあります。是非、これからの人生は再チャレンジを目標にして頂きたいと思います。
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