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2015年04月22日 更新

市長コラム第81回 「安芸高田市郷土理解学習副読本」の意義

 我が国の教育基本法は昭和22年に制定され、戦後日本の教育の指針として大きな役割を果たしてきました。その教育基本法が平成18年、約60年ぶりに全面的に改正され、教育目標のひとつとして、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が加えられました。

 この改正の背景には急速なグローバル化の進展があります。国際社会の一員であることを自覚し、自分とは異なる文化や歴史に立脚する人々と共生していくことが重要な課題とされているのです。グローバル化に対応するためには、まず日本人が、安芸高田市民としての文化的アイデンティティーを確立していることが必要です。文化的アイデンティティーとは、安芸高田市には緑豊かな山、清らかな川、毛利元就・甲立古墳等の歴史、神楽・田楽等の伝統文化、土師ダム・湧永庭園等の景勝地があり、豊かな自然と歴史・文化に恵まれています。また、サンフレッチェ広島のマザータウン、湧永レオリックの本拠地でもあります。こうした郷土で育った多くの先輩たちは、知恵と勇気をもち、協力しながら、夢と志をもち、地域を守り発展させてきました。それらに対する誇りや安芸高田市民としての自覚が、文化的アイデンティティーではないでしょうか?

 このことを踏まえ、市の教育現場においても、市の歴史や伝統芸能・文化について理解を深め、尊重する態度を身に付けることにより、市民としての自覚や郷土を誇りに思う心をはぐくむことを、教育目標の一つとして取り組んで行く必要があります。

 この度、郷土について理解を深めるために、教科書の副読本として「安芸高田市ものがたり(小学校編)」「郷土!安芸高田市(中学校編)」を教育委員会において作成しました。この副読本を教育現場で活用することは、これまで私が唱えている「オール安芸高田」の精神をはぐくみ、6町の小・中学校が絆を深める教材として、大きな役割を果すものと確信しています。

 この素晴らしい安芸高田市に関心と探求心をもち、 魅力を見つけることが大切であります。そして、まちづくりや伝統文化、歴史を理解し大切にすることが、国のみならず諸外国の伝統文化・歴史を理解・尊重する事に繋がり、人類が共に歩んでいく力を身に付けることになると思います。

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