市長コラム第29回　皆で祝福しよう｢婚活一号｣

　将来の少子高齢化の進んだ安芸高田市を支える、待望の婚活第一号が成立しました。大変嬉しく喜ばしいことであります。結婚コーディネーターさんに感謝を申しあげたい。安芸高田市は県内でも少子高齢化の進んだ典型的な中山間地域であります。将来に渉って集落を維持する事が困難な地域が沢山有ります。

　社会を構成する人口のバランスが如何に大切か、この地域に住んで身をもって感じる昨今であります。市内には限界集落(世帯数19以下、高齢化率50％以上)が61地区。更に危険集落(世帯数９以下高齢化率70％以上)は10地区あります。若者が集落に居なくて、祭りが出来ない、葬祭行事が出来ない集落が沢山あります。今後益々増える傾向であります。また、高齢化が進むと、医療保険、介護保険等の社会保険の制度が崩れ、将来に不安が募ります。これらの課題を解決するには、若者に定住して頂き地域を支えて頂く事業の一貫としての｢結婚サポート事業｣が大切と思います。

　自分の子供がいて結婚していても、各家庭には事情があり、遠くに住んで別々に暮らして居るのであれば、地域の課題の解決にはなりません。自分の住んでいる集落が家族です。集落に住んでいる若者は自分の息子であり、娘であります。私は結婚の問題をみんなで考える必要があると思います。

　市の｢結婚サポート事業｣は個人情報を保護する為に、結婚希望者のリストを作成していません。コーディネーターさん同士の情報交換でカップルを作るシステムであります。月に一回集まって、情報交換をして頂いて居ります。現在コーディネーターは24名の方にお願いしています(吉田町４名・八千代町２名・美土里町１名・高宮町２名・甲田町６名・向原町４名・市外５名)コーディネーターさんが少ない地域は地域の情報が不足し成果が出ません。出来るだけ多くの方に協力して頂きたいと思います。

　コーディネーターさんは情報交換の他に、婚活ツアー・料理教室・クリスマスパーティを加え事業の推進をはかり、多くのカップルの誕生を目指して頑張っておられます。成果として、12月末で３組の結婚が決まりました。また、この他にも現在６組のカップルが交際中との報告を受けております。