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2015年01月30日 更新

市長コラム第78回 中山間地域(安芸高田市)が実感出来る景気対策を望む

 アベノミクスの経済復興政策による景気対策の成果が、中山間地域の安芸高田市では中々見えて来ないのが現実であります。現在は、かすかに見えてきたデフレ経済からの脱却を見失うことなく、日本経済の浮上を確かな軌道に乗せる大切な時期であります。安倍政権におかれては、ここで手を抜く事なく、景気対策を講じて頂きたいと思います。今年は、戦後の復興時期に生まれた「団塊の世代」の人が65歳以上となり、少子高齢化が更に深刻化し、日本の将来が一段と危うくなると思われます。安芸高田市においても、同様の傾向が見られます。
 政府にお願いしたい事は、人口の一極集中を避け、アベノミクスによる景気回復が、地方や中小企業において恩恵が実感出来ていない実態を謙虚に把握し、施策の足らざる点を大胆に修正することで、全国的な景気の安定回復を図ることです。また、「サテライトオフィス」等の都市圏から中山間地域への企業の移動を容易にする為の法整備が必要であると思っております。いずれにしても、デフレ脱却を確実にする一方、財政再建の道筋を示すことや、地方人口の減少に歯止めをかけ、活性化を図る事が大切であります。安倍首相は、経済政策アベノミクスは成長途上であり、さらに実りあふれる改革へ成長するべく取り組み、強い経済の実現が、社会保障・教育・震災復興の財源確保につながると力説をされています。これらが目に見える成果を国民に示して頂きたいと思います。
 年明け、各新聞社が経営トップ等に新春アンケートを実施し、その結果が発表されました。「景気は穏やかに回復する」との見方が大半でありました。政府に望む経済対策として、法人税の引き下げ、設備投資にともなう減税、為替の安定、原材料価格の安定、地方創生の推進、規制緩和の促進、雇用支援の充実等の経済対策の充実が上位の回答でした。また、賃上げの状況については、回答企業の半数近くが人手不足に直面し、ベースアップや待遇改善をする必要に迫られているとの回答でした。
 景気について、全国的な調査では「緩やかに回復」でしたが、中国地方の調査では、「横ばい」と厳しい評価でありました。マイナス判断の理由は、個人消費の低迷、物価上昇・原材料価格の高騰が原因との回答でした。
 今後、安芸高田市を存続させるためには、何をさし置いても、人口減に歯止めをかける事が重要な課題であります。いろいろ対策が考えられますが、特に、就労の場の確保としての、経済対策を最重点課題として実施すべきであると思います。安芸高田市の農家はおよそ5,000戸あります。その内およそ70%が兼業農家です。兼業農業を支援していくためには、就労の場の確保が必要不可欠であります。市長コラム第77回(1月号)で少子高齢化対策として、「子ども・子育て支援」の大切さを提唱しましたが、就労の場の確保はそれにも増して重要な課題と思っております。
 国においては、経済対策の一貫として「地方創生」を提唱されています。事業採択にあたっては、自治体の独自性を求めています。職員はもとより、市民の皆さんと一丸となって知恵を出し合い、市の歴史・文化・芸能・スポーツ等の「お宝」、光ネットワーク・農地・山林・空き家等の「強み」を活かした独自性のある提案を国・県に対し訴えていきたいと思います。また、市が出来る即効性のある経済対策として、プレミアム商品券や事業の早期発注等の経済対策を検討していきたいと思います。

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